【Uさん】私の親プロ(親プログラム)体験記①



1.参加する前の一番大変だったときのこと

2.ほかの機関で相談したこと

3.なぜ参加しようと思ったか

4.始める前の気持ち,最初の日々のこと

5.やっていくうちにどんなことが起きたか

6.もし,このプログラムに参加してなかったら・・・



1.参加する前の一番大変だったときのこと


一番大変とか二番とかではなく、息子の存在が怖かった。家のお金(たんす貯金)が数万円、いや数十万円なくなっている。封筒に分けて入れていたのを数万円ずつ抜いて、封筒の中を「ゼロ」にしない手口で使われていた。当時小学生。どこにどう消えたのか不明。


食事が気に入らないと、わしづかみにして投げつけられる。


ゲームの通信環境が整わないと、夜でも「会社に電話しろ」だの「配線を買ってこい」だの「契約しているプロバイダーを変えろ」と無理を言う。(その時も、もちろん私に対しての怒り)。欲しいものが手に入らないと、怒りだす。(本1冊からはじまりゲーム本体など)。


怒ると手のつけようがない。「死ね」などの暴言、つかみ合いになる、首をしめられる、どなりちらす。あげくのはては自分の首をしめようとしたり、2階から飛び降りようとしたり。そんな状態で怒って夜に出て行くと、とても心配になり探しまわったことも。


そんなに怒るくせに、私と一緒のベッドでないと寝れない。私は眠れない日々。(狭いのと腹立たしさ、次の日の不安など)


学校へ行かない。会話という会話が成立しない。


私も、顔色をうかがってるくせにイライラしているから、彼をうまくコントロールしようとしていたし、それを本人も感じとっていたのか、すぐ機嫌が悪くなる。


「わからない」ばかり。ゲームばかりする。昼はずっと寝ている。少し出かけるとすぐに「しんどい、腰が痛い」と言いだす。


姉弟げんかも気になり、2人にしておく不安があった。


私が仕事中でもおかまいなしに電話をかけてくる。その内容は決まって、どうでもいい事で狂ったような声を出して怒っている。音割れして会社の人にも聞こえてくるほどの声で、よく心配されていた。


食べる量や食べる物が異常。(その時は親プロ参加前で、薬を飲んでいたせいか)みるみるうちに20㎏ほど太ったのではないかと思う。


散髪をいやがる。そのくせ店はもっと無理で、私が切っていたが、毎回2人ともが嫌な気持ちに。



2.ほかの機関で相談したこと


学校紹介の “子育てにお悩み相談” からはじまり、学校へ行かなくなったのが、毎朝吐き気がすることだったので、内科、脳外科、アレルギー科。個人病院で自律神経失調症と診断されたりしたが、なぜか納得いかない部分もあり、発達障害専門の病院へ。(グレーゾーンですと言われ、納得がいく私。)薬をどんどん増やされるも体調不良は悪化、食欲も異常なほどに。


3.なぜ参加しようと思ったか


とにかく助けて欲しかった。とにかくしんどい、怖い、消えたい、殺されるかも、居なくなればいいのに、他人をうらやましく思いひがむ。そんな自分が嫌だった。息子はこのままどうなるのか。私も、長女も不幸にしかなれないという不安。とにかく疲れたし自分が自分でなかった。


 周りの発達障害のママさん達と傷のなめ合いをするのもしんどい、でも情報を収集しなければと、いろんな人に状況を伝えていた。


その時に知り合いのママさんから親プロのことを聞いた。とにかくわらをつかむ思いだった。知らない人の情報より、知っている人の情報に安心した。


他にも発達障害や子育てに関する機関に聞いてたけど、どこも一緒、聞くだけ。「何かあったらまた相談して下さい。」と言われ、(何かあるから相談してるんですが…)と腹立たしくなり、期待をうらぎられ、またそんなことを思う自分を責めた。


親プロは薬を使わず進めていく、というのに安心でもあり、不安でもあったけど、知り合いの「オススメする」との一言で希望を持てた。

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親プロで子育てする親の会

親プロで子育てする親の会は、香川県の 国立病院機構 四国こどもとおとなの医療センター 児童心療内科 で行われている『親プログラム』(通称:親プロ)を受講修了した母親の体験や学び、親子の変化をまとめたサイトです。